高齢者の映画監督はいるのかい? またどのような映画を作っているんだろうね?
こういった疑問に答えます。
何か90歳を超えても映画を作る方がいる話を近所の友人が話していたね。
95歳で記録映画『きのこの世界』を撮影した樋口源一郎監督です。
わからない問題を樋口源一郎は「わからないものがどうなるか?」を追求した映画監督
「“わかった”ことをわかりやすく説明するということよりも、“わからない”ものがどうなるか、という考え方の基本は、日本は案外少ないわけです。
“わからない”問題を追求するって、日本じゃ全然金が出ません。食うや食わずでやらざるを得ないんだけども、見つかった時の面白さってのは、金のことなんか考えられないほど面白い! 新しいものを見つける面白みを伝えたいような気持ちで映画も作ってるもんですから、疲れないでこんな齢までやってるんじゃないかと思ってるわけです。」
(2002年5月、ゆふいん文化・記録映画祭での発言)
今回の記事は、そんな樋口源一郎さんをまとめました。
■本記事の要約
- 樋口源一郎さんの生涯
- 樋口源一郎さんの映画「きのこの世界」
樋口源一郎さんの”わからない問題”の追求方法
樋口源一郎の生涯
樋口源一郎(ひぐち・げんいちろう)
1906年3月14日 山形県天童市生まれ。
銀行に勤務しながら明治大学夜間部に通い卒業。その後画家を目指し木村荘八のもとでルネッサンスを学ぶ。寺田寅彦の映画論を読んで芸術と科学の問題に興味を持ち、30代で映画界入り。
1942年『空をまもる少年兵』を初監督。以後、最新作の2001年『きのこの世界』まで約60年間、90代後半まで現役の映画作家として活動を続けた。
生物進化に関する未知見を微速度撮影で解明する映像研究で知られ、細胞性粘菌の細胞分化のメカニズムを追求した「映像論文」は世界的な評価を得ている。代表作に『長崎の子』(1949)『声なきたゝかい まつけむしの一生』(1955)『女王蜂の神秘』(1962)『弘法大師 空海』(1988)『真正粘菌の生活史』(1997)ほか。
100歳の誕生日を目前に控えた2006年2月23日逝去。
■主な作品
1942空をまもる少年兵
1943鹿児島だより、四国だより
1944勝利の生産
1950長崎の子、小豆島
1951三つの環
1952白旗ぢいさん
1953とどまつ、日本のデンマーク農場
1954電信の発達、みぶよもぎ、M.I.B.マシン、いものの町
1955広重・二部作、緑の国土・三部作、声なきたゝかい–マツケムシの一生–、ゆうびん、電話、銀輪
1956佐久間幹線、お金と私たち、七六〇件の殺人、ウールストーリー、卵と牛乳
1957大井川–大井川ホローグラビディダム–、日本の家
1958新しい建築–軽量鉄鋼の家–、奥只見ダム 第一部、進みゆくビタミンB1、たのしい科学(動物の口)
1959伸びゆくスライド・ファスナー、年輪の秘密(七宝をつくる人々)、たのしい科学(砂浜の生物、磯の生物、魚の泳ぎ方、プランクトンの話)
1960カメラとシャッター、伸びゆく鋼管、日本の林業、たのしい科学(植物の生長)
1961明日を考える、板ガラスの施工、ガラスとサッシ、ガラスの壁
1962女王蜂の神秘
1964M.I.B.マシン、ぼうえき
1965四国–自然と伝統–、四国–開発は進む–、明日をきずく、健康の探求
1966雨に考える、明日の中小企業
1967世界を結ぶ線、吉野川–四国の動脈–、生命の流れ–血液を探る–
1968奈良・大和
1969浮世絵、微生物と工業
1970微生物の実験–基本操作–
1971虚血心を探る
1974街道に残る文化財、よみがえる大地–東ドイツの農業生産協同組合–
1975岩礁に築く発電所–伊方原子力発電所建設記録–、東ドイツの旅
1977新昆虫記–カツオブシムシを中心に–
1978新しい太陽–伊方原子力発電所–、岩礁に築く–伊方原子力発電所–
1980きのこ–シイタケ菌を探る–
1982細胞性粘菌の生活史–単細胞から多細胞へ–
1987野中兼山–流れる河は生きている–
1988弘法大師・空海
1991絵更紗の世界–生活の中に美を求めて–、細胞性粘菌の行動と分化–解明された土壌の生態–
1995緑なる大地を創る
1997真正粘菌の生活史–進化の謎・変形体を探る–
1999菌と植物の共生–VA菌根菌を探る–
2001きのこの世界
キノコは植物でも動物でもなく、菌類という微生物です。地中にはその菌糸が張り巡らされ、地上に顔を出しているのは植物でいう花の部分のみ。
学名があるキノコだけで世界に2~3万種もあり、科学的に解明されていないことも多いのです。
菌類は物質を土に還す分解者であり、養分をもらい自然界と共生しています。実はキノコのお陰で地球上の私たちは循環できているのです。
樋口源一郎監督による科学映画『きのこの世界』を再現し、不思議と驚きに満ちた菌の働きと、謎の多い生態を解き明かす試みを展開します。
この科学映画「きのこの世界」は、底冷えのする名古屋市鶴舞のKDハポン-空き地-で、撮影した石井氏から「主観的な科学映画」と、そう紹介されて始まりました。
「きのこの世界」の制作は平成12年(2000年)というから、そのときすでに95歳。記録映画として様々な賞も受賞した47分の作品は、いわき市にある石炭を含んだ断層の映像から始まります。
木材腐朽菌の繁栄で、6千万年前からはそれ以前ほど石炭が出来なくなるとともに、恐竜の絶滅した環境の急変にも、菌根菌に守られた樹木は生き延びる。オオシラビソが富士山の森林限界目指して根を伸ばしていけるのも、菌根菌のおかげだ。
登場するきのこはマツタケ、キクラゲ、シロソウメンタケ、ヒメホウキタケ、トキイロラッパタケ、カヤタケ、サンコタケ、コチャダイゴケ、ホコリタケ、キツネノタイマツ、フクロツチガキ、アミスギタケ、タマゴタケなど。
そして、シイタケの成長や、コキララタケが回転しながら柄が伸び、傘が反り返って崩れる様子などが美しい微速度撮影で紹介されています。
さらには文学・音楽・映画などに表現されたキノコを巡り、イメージの系譜としてのキノコワールドの魅力を読解。
人間界にも通じる哲学や世界観など、様々な表情と可能性を秘めたキノコの面妖性や多様性に迫っています。
キノコの謎に迫ってみたら、私たちの気付かない新しい発見がもたらされるのではないでしょうか。
学校では、実に多くのことを学びますね。義務教育の小学校、中学校だけでも9年間、学校に通う。9年ものあいだ、学ぶことに集中する毎日。これは並大抵のことではないと思います。
そして義務教育を終え、高校、大学に進めば、さらに7年間。その間に学ぶ知識は膨大なものとなります。
しかし社会人になると、学校で学んだことがそのまま使えるほど、世の中、甘くはないと実感します。
社会に出ると、数々の問題に直面し、それらは多くの場合、教科書に載っている問題でも、学校のテストのように正解があらかじめ準備されているわけではありません。
しかも学校を卒業してから、社会人としての人生は40年以上の長丁場。その間ずっといろいろな問題に直面しながら、解決していかなければいけません。
樋口源一郎さんは、こう話します。
「“わかった”ことをわかりやすく説明するということよりも、“わからない”ものがどうなるか、という考え方の基本は、日本は案外少ないわけです。
“わからない”問題を追求するって、日本じゃ全然金が出ません。食うや食わずでやらざるを得ないんだけども、見つかった時の面白さってのは、金のことなんか考えられないほど面白い!新しいものを見つける面白みを伝えたいような気持ちで映画も作ってるもんですから、疲れないでこんな齢までやってるんじゃないかと思ってるわけです。」
(2002年5月、ゆふいん文化・記録映画祭での発言)
現実はごちゃごちゃとしていて、複雑でよくわからないことだらけだし、問題を解決しようとしても解決策はもやもや。そんな状況が続けば、将来の見通しはどんよりと暗くなる。
「あのとき、どうすればよかったんだろう?」「これから、何をすればいいのだろう?」
そこで上記の樋口さんの言葉がヒントになります。
“わからない”問題を追求するって、新しいものを見つける面白み
あなたも何か楽しいことがないかな?と思う時ってありますよね。
しかし、どう探せば良いか悩むところ。楽しいことの見つけ方を紹介しますので、ぜひ人生を面白くしてみてくださいね。
楽しいことのも見つけ方
心から楽しいことないかなと漠然と考えていても、自分が楽しいと感じることが分からないと悩んでしまいますよね。自分にとって心から楽しいことを見つけたいと思っている人もいるでしょう。
そこで、今回はそんな方に向けて、一番楽しいことを見つける方法をご紹介します。すぐにできますので、今日から実践してみてくださいね。
まとめ
『楽しいことの見つけ方』とは、自分が何を楽しいと感じるか?を知ることです。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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