今回は発達障害を乗り越えながら、アウトサイダー・アーティストとして青森で活躍している「GAMA」さんを紹介するね!!
GOMAさんって誰よ?
発達障害で絵を描くのは大変だよね?どう活動しているの?
こういった疑問にお答えします。
青森の字が読めないアーティストGOMAさん
青森には字が読めない発達障害をもつアーティスト GOMAさんという方がいます。
2019年から個展を開催し、現在は大規模個展「GOMA展」を開催して
GOMAさんはいつから絵を描いているの?
そして、彼の頭の中にはどのような絵が浮かぶのか。
その世界観や物語は、本当に素晴らしいです。
今回の記事では、そんなGOMAさんの人生に注目してまとめてみました。
GOMAが生まれたわけ
本名:小玉倫也
生まれ:1986年10月青森県弘前市。
現在:青森県平川市、自宅兼アトリエ。
2022年9月現在 34歳。
9歳の時に発達障がいがあることがわかりました。
小学校に入った後友達と遊べなかったり、学校のこともできないことが多いかったため、いじめにあったり、ケンカしたことがあったようです。すぐにキレやすい性格でした。
この”キレる”のも発達障がいの性質とのことです。GOMAさんは”キレない練習”もしていました。
周囲となかなか馴染めない日々が続きます、ふっと絵を描き始めました。
中学校3年生 突然絵を描きはじめます。
単に絵を描くことが楽しかったそうです。
なんとなく描いていると落ち着く、ただ絵を描くことに時間を費やしました。
柴田学園大学短期大学部に入学、2007年卒業後は弘前市内で保育士として3年間勤務。
子供が好きで、一度は保育士の道へ進むも絵を描く勉強がしたくなり、保育士を辞め2010年秋田公立美術工芸短期大学へ入学します。
入学後は、スプレーアートを独学で勉強し描き続けていると、秋田のファッションビルから展示場の設置を依頼されました。
10代のころからなかなか周囲には認めてもらえなくて悩んでいるときに、何となく描き始めた絵。描くことに時間を費やすうちに頭の中の“空想の街”を書くようになったのだそう。
GOMAさんがもつ障害:ディスレクシア
GOMAさんには2つの障がいがあります。(2014年に公表しています。)
1つは文字を読むことが困難な「ディスレクシア」。
もう1つがADHD(注意欠如多動症)という発達障害です。
ディスレクシア
文字を読む、書くことが困難な学習障害「ディスレクシア」とは?
全体的な発達には遅れはないのに文字の読み書きに限定した能力に困難があり、
視覚や聴覚にも器官の異常が無いにも関わらず症状が現れた場合。
知的能力の低さや勉強不足が原因ではなく、脳機能の発達に問題があるもの。
学習障害の中で読字に限定した症状を示すdyslexia(ディスレクシア)。
この障害は読み書きが困難でも読解はできます。
GOMAさんは文字が読めず、文字が図形に見えたり、周辺がかすれたり、
文字が反転して見えたりすると語っています。
しかし、パソコンの文字等電子文字は読めるそうです。
ADHD
ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?
不注意、多動性、衝動性などの障害が見られる発達障害です。例えば集中力がない、じっとしていられない、思いつくと行動してしまうといった特徴をもつ障害です。
子供の場合は、集中することが難しい、忘れ物が多い等、叱られることが多くなりがちです。
「注意を持続するのが難しい」「ケアレスミスが多い」「片づけが苦手・忘れ物が多い」
などがあります。大人になってからわかる方も多いと言われる発達障害です。
GOMAさんなぜアーティストを目指したのか?
GOMAさんの見える世界と他の人たちが見える世界が異なっています。
例えば「色」、町の色、人が着ている洋服の色とか全く違うそうです。
普通の人たちと見える世界が違うからこそ、人が驚くものだったり、人が感動するものを創れると思うと語っています。
見たものを描くのは不得意、でも頭の中に思い浮かぶものを描いてみると・・
秋田公立美術工芸短期大学では、「小玉くんは勉強するな」「無駄な知識を入れたら描けなくなるから勉強しなくてもいい」とアドバイスを受けました。
卒業後、パリで行われたジャパンエキスポで、スプレーアートを披露するという大きなチャンスがやってきました。
しかし、ジャパンエキスポに到着したらブースがない!
GOMAさんが出演することも誰も聞いていない!手違いでスプレーアートができなくなりました。
そんな状況でもへこたれません、警備員に今後解体し、捨てる壁をもらいそこで絵を描きました。
(この絵はGOMAさんの宝物になっています)
絵には、色々な動物が描かれています。
なぜ犬と猫なのか?
絵を描いている時に、ひとりの子供が話しかけてきました。「お兄ちゃん何描いているの?」
GOMAさんはふっと思いつき、「じゃおねえちゃんの絵を描いてあげるよ」「好きな動物は?」と問います。子供は「パンダが好き」と言いました。パンダを描きその子の名前を書いてあげます。
それを見ていた周りの人たちが集まり始めます。「私も描いて!」「僕も描いて」・・・・。
じゃあ、男の人は犬、女性は猫というように描きはじめました。
これによってフランス語、英語がわからなくてもジャパンエキスポに来たお客さんと交流できました。GOMAさんにとっては絵がコミュニケーションツールなのです。
これをきっかけに”油性ペン”一本で絵を描く仕事が増えはじめました。
全てのキャンパスが絵の対象なんです。
駅舎全体がキャンパス、学校の下駄箱、幼稚園バス、老人ホームの壁、何もかも、絵を通じて人とのコミュニケーションをとっているのです。
GOMAさんの絵は自分を写す鏡。
GOMAさんは、
「障がいがあって生まれても別にいい、悩むことはあるけど自分と向かいあって自分が自分を好きになるように」
「それがあるからアーティストGOMAがある」
のだと・・・
GOMA展
「GOMAMIN 」 アーティストGOMAオフィシャルファンクラブ
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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