「アイデアが浮かぶ」「アイデアをひらめく」という表現がありますが、厳密に言うとアイデアをこのように表現することは間違っていると思います。
「アイデアが浮かぶ」という言い方は、まるでアイデアが勝手に頭の中に現れた印象を与えます。「アイデアをひらめく」という言い方は、明かりが点くように今までになかった発想を思いついた印象を与えます。
アイデアがたくさん出てくる人をアイデアマンなどと言いますが(今は言わないのかな……)、彼らは人と違う優れた能力を持っているわけではありません。
アイデアが出てくる人と出てこない人のもっとも大きな違いは、アイデアを生み出すための発想力があるかないかです。
そこで今回の記事は、”アイデアを生み出す発想力を鍛える方法”をご紹介します。
アイデアを生み出すための発想力とは、何もないところから突然奇抜な発想が現れるのではなく、既存の知識を組み合わせて考える力ということになります。
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発想力とは
アメリカの実業家ジェームス・ウェブ・ヤング(James Webb Young)は、著書の「アイデアの作り方(A Technique for Producing Ideas)」で、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と述べています。
つまり、アイデアを生み出すための発想力とは、何もないところから突然奇抜な発想が現れるのではなく、既存の知識を組み合わせて考える力ということになります。
アイデアを生み出す発想力を鍛える方法
発想力を鍛える方法1 通勤経路を変えてみる
道筋を変えただけでただちにアイデアが浮かぶわけでもあるまい。
「日常的マンネリ」を断ち切る契機になる。
それは、アイデア生産のために何かのヒントを与えてくれるはずです。
今の通勤経路はおそらく最短距離のはずです。
それを時間がある時に経路を変えてみるだけでも
知らないお店を見つけたりするなど新しい発見がありますよね。
そのような刺激があなたの脳を活性化させてることにつながります。
発想力を鍛える方法2 小説やマンガなどの展開を変える
筋の展開に満足できなければ、もっと面白い展開にできないかと考えてみる。あるいは、新しい登場人物を登場させたり、時代や場所を変えてみる。
話の展開を変えるものはSFやミステリーがオススメとのこと。
物語の舞台などを含めて想像力をフル回転させるので新しい発想に結びつきやすくなります。
また応用として、電車の吊り広告などの広告コピーやデザインを変えて、あなたなりの広告を作りのも効果的です。
発想力を鍛える方法3 フェルミ推定
これは、物理学者エンリコ・フェルミが、学生に向かってよく発した問いだそうである。彼が求めたのは、正確にな答えではない。
数百人なのか数千人なのかという、オーダーの見積りだ。
これらの問題はマイクロソフトの入社面接でよく聞かれたりします。
先日「頭を使わないと解けない6つの問題」でご紹介した本にも似たような問題がいくつか掲載されています。
ここで大切なのは解を求めるまでのプロセスです。
- アメリカの人口は3億人
- 1世帯あたりの平均人数を4人とすると世帯数は7500万
- 7500万のうち10%がピアノを所有している仮定
- すると、ピアノは750万台あることになる
- ピアノの調律は年に1回必要
- 調律師は1日平均4台ピアノ調律すると仮定
- 年間300日働くとすると、1人あたり1200台/年
- 750万台÷1200台=6250となり、アメリカには6250人の調律師がいることが予想される
というのがフェルミ推定です。
これはマーケティングやセールスを行なう際にも活用されているので
「大阪には空き巣が何人いるか?」
など独自の問題を作って推定してみましょう。
発想力を鍛える方法4 逆にしてみる
製品は動かず労働者が動く自動車組み立て作業を逆転させ、
労働者が動かず製品が動く「流れ作業」を考案した。アルフレッド・スローンは、
従来の「買ってから乗る」方式を逆転させ、
「乗ってから買う」方式(オート・ローン)を考案して
GMを破産の危機から救った。
彼らを真似してあらゆる物事を逆にしてみましょう。
新しい発想やアイデアが生まれやすくなります。
もちろんその発想が全てを解決してくれるわけではありませんが、
柔軟な発想をする際にはとても効果的です。
発想力を鍛える方法5 ピンチを脱出する
帰宅したら、家人は外出中。こうした事態に直面したとき、
どうすればピンチを脱出できるか、考えを巡らせてみよう。
この他にも、
「手帳もスマホも紛失して、会議や面会の予定が全くわからない」などのピンチをどう切り抜けるか想像したり、
逆に考えてみて、
「絶対に鍵を忘れない方法」などをあれこれ思考してみるのも
良い発想力トレーニングになるはずですし、現実に役立つ可能性が高くなるでしょう。
アイデアを具体化するための考え方
おそらく、上記の方法を読んでも、具体的に何をすれば良いかわからない人が多いと思います。
発想力を鍛える手順は、1から5を順番にこなすわけではなく、実際は1から5を何度もいったりきたり繰り返します。とにかく、日々知識をインプットし、得た知識で物事を考え、アイデアの実現可能性を図るというイメージです。
では、具体的に得た知識で何を考えたり、何に触れれば良いのでしょうか。
自分がしたいことや欲しい物を考える
一番考えやすいことは、自分がしたいことや自分が欲しい物を考えることです。人は、成長すると、したいことや欲しい物が変わります。それは、成長によって知識や環境が変化するからです。
日々知識をインプットすることで、自分がしたいことのベースが変化します。今日したいことと1年後にしたいことは変わっているかもしれません。
自分が困っていることを考える
次に考えることは、自分が困っていることや不満に感じていることを考えることです。自分が今日得た知識は、自分の生活や仕事の不満を改善してくれるかもしれません。
周囲の人に適切な知識を与える
あなたの身の回りにいる人、たとえば取引相手の状況を考えて、それに見合った知識を与えるようにしましょう。
わたしは、取引相手数人に「先日こんなネタを見つけました~~」など、自分が得た知識を不定期にメールで送っていました。勝手にメルマガを送っていたようなものですね。
取引相手に合わせた内容を送っていたので、常に相手の業種や立場を考えながら、持っている知識と掛け合わせて必要な知識をチョイスする癖をつけていました。
発想力を鍛えるのはどこでもできる
これらのトレーニングは通勤経路を変える以外は
あなたの頭の中だけで行なうものなので電車の中、移動中などにできます。
本書では発想するためには思考を続ける必要があると伝えています。
ちょっとした空き時間に上記のような想像や考えを巡らせることで
パッと閃くような発想をしやすい頭にできるということですね。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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