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サイボーグ009
♪赤いマフラー、なーびーかーせてー
懐かしいですねぇ。
小学校低学年の時分に、このアニメ映画を観に行って、
帰り道、主題歌を絶叫しながら帰ってきた記憶がありますね。
石ノ森章太郎の代表作『サイボーグ009』。
いったい何が当時の子どもたちの心を鷲摑みにしたのでしょうか?
001から009までの9人のサイボーグ戦士たちは、国籍も違えば個性も違います。
そして改造されて身につけた特殊能力で悪と戦います。
そこで今回の記事は、サイボーグ009たちの「チームワーク」について紹介します。
サイボーグ009たちの特殊能力
それでは、まずサイボーグの彼らの能力をみてみましょう。
本名、イワン・ウイスキー 0歳。誕生日不明。ロシア出身。 脳改造によって成人の10倍の脳の働きをもつ これによりテレキネシス、テレパシー、テレポートなど様々な超能力を持つ。 ただし改造されたのは脳だけ。赤ん坊だが優れた頭脳の持ち主。
本名、ジェット・リンク 18歳(旧設定22歳)。2月2日生まれ。アメリカ出身。
両脚にジェットブースターを内蔵、マッハ5のスピードで飛行&走行。 9人中、009以外で唯一(旧式ながら)加速装置を持つ。
本名、フランソワーズ・アルヌール 19歳(旧設定16歳)。1月24日生まれ。フランス出身。
耳と眼に優れる。紅一点。
レーダー能力を保有し、4キロ四方の索敵ができる聴覚、遠視力(透視能力も付随。平成アニメ版では視覚強化から発展して翻訳力まで)を強化されている。 心肺機能は強化されているが、先述のように原子力を動力に使用していないなど、001を除くメンバー中もっとも改造箇所が少ない。
本名、アルベルト・ハインリヒ 30歳(旧設定28歳)。9月19日生まれ。ドイツ出身。
あだ名は死神。
身体機能の大部分は機械化され全身武器。生身の部分は生命維持の最低限度しか残っていない。
右手の五指はマシンガン、左手側面はレーザーナイフ、大腿部にマイクロミサイルを装備(アニメ第1作では両の二の腕にも)。 果ては体内にヒロシマ型原爆までを組み込まれた全身武器の戦闘用サイボーグ
本名、ジェロニモ・ジュニア(但し、平成アニメ版のみ、G・ジュニア) 27歳(旧設定31歳)。12月25日生まれ。アメリカ先住民。
皮膚は鋼鉄で100万馬力(後に1000万馬力に改造)の怪力を持つ。
また、これは改造によるものではないが、元々シャーマンの様に自然の声を感じ取ることが出来、自然を味方にすることもある。
本名、張々湖(ちゃんちゃんこ) 42歳(旧設定30代後半)。2月29日生まれ。中国(平成版では広東省)出身。 口から高熱火炎(もしくは熱線)を放射する能力を持つ。 地面をも溶かして地中にも潜れる。
本名、グレート・ブリテン 45歳(旧設定40代後半)。4月1日生まれ。
その名のとおりイギリス出身 出臍(でべそ)に仕込まれたスイッチを押すことで、自身の細胞の分子配列を変化させることが出来る。この機能を生かして消費財以外のあらゆるものに変化が可能(鳥に変身して空を飛ぶことや魚に変身して水中を泳ぐこともできる)で、役者経験からくる巧みな演技力で擬態した相手を演じて相手を翻弄する。 しかし彼の真の能力は、変身ではなく、細胞の分子配列変化を応用し、透明人間の如く周囲の環境に完全に溶け込んでしまう能力である。故にあだ名は「カメレオン」。
本名、ピュンマ 22歳(旧設定21歳)。8月20日生まれ。
アフリカ出身 深海活動用に改造されたため、水の中で素早く活動できる推進能力や人工のえら、深海の水圧に耐える皮膚と内蔵を持ち、「半魚人」とあだ名される(アニメ第1作では戦闘時に水を吐く描写もあった)など、水中活動だけなら他の全員を凌駕する。
本名、島村ジョー(しまむら ジョー) 18歳。5月16日生まれ。日本人の母と外国人の父との間に生まれたハーフ。先に改造されていた内の001以外の7人の技術を結集した完成体。 汎用性に優れたサイボーグとして、他のメンバーより基礎的な能力はすべて高いが、特徴は002のものを更に改良した「加速装置」を内蔵しており、マッハ5で行動できる。
サイボーグ009のチームワーク力
マンガ『009』の設定は、核戦争の緊張が高まっていた1960年代。核を使えば、地球は死滅する。核を使わずに戦争を仕掛けるにはどうしたらいいのか・・・この物語は、彼らを作った悪の組織・黒い幽霊団と、反旗を翻した9人のサイボーグの戦いを軸にストーリーは進みます。
ではここで質問です! 彼ら9人の共通点は何だかわかりますか?
実は彼らは「世の中に必要ない」という観点で拉致されてきた人たちなのです。
例えば主人公の009(島村ジョー)は、孤児。
少年院から脱走したところを捕らえられた。悪く言えば彼ら9人は社会からはぐれた者たちでした。
しかも強制的に半身を機械にされているのです。
このマイナス部分を9人が共通しています。
しかし彼らは、チームとしての結びつきを強くしているんです。
ではそのチームワークが発揮された場面を紹介します。
これが理解できれば、「ビートルズが偉大なバンドになった理由」や
「サザンオールスターズ」が今なお人気の理由がわかります。
さて、シチュエーションはこれです。
敵の屋敷に忍び込んだ、004、007、009の3人が、落とし穴に落ちてしまいます。
しかも下は針山だ。さあこの絶体絶命のピンチから彼らはどうやって脱出したのでしょうか?
もし009ひとりなら簡単です。奥歯のスイッチをカチリとやって、加速装置を使えばなんなく脱出できます。
しかし、落ちたのは3人。仲間を見捨てるわけにはいきません。
脱出した方法はこれです。
①009が加速装置を使って、007と004を掴む。
②007が手の細胞をタコの吸盤に変化させ、壁にはりついて皆んなを支える
③004がスーパーガンで壁に穴を開ける。
瞬時の連係プレー、見事ですね!
特に009の振る舞いは、ぜひとも見習いたい「大人の作法」です。
サイボーグ009たちから学ぶチームワーク
では会社の仕事での例で考えてみましょう。
部署の中に009のような突出した人間がいれば、大抵、その人に仕事が集中します。
仕事をこなすからますます能力は上がり、それと比例して周囲との差は広がります。
そうなるとどうなるのか? 仕事を振られない人間たちは冷め始め、部署全体のモチベーションは低下します。結果として業績は悪化します。
006が火を吐き、地中に潜ることしかできないように、「これしかできない」という得意技を持っている人がいるとしよう。
例えば、伝票整理ウン十年という経理のプロがいるとします。
その人に向かって「そんなの、パソコンのソフトを使ったら一発ですよ」といったらどうなるか?
あるいは、「キーポードの入力なら任せてください」と胸を張っている人に「自分の方が速い」と仕事を奪ったらどうなるか?
その人のモチベーションは低下し、間違えなくチームとして成立しなくなります。
009の振る輝いは素晴らしい。
自分ですべてできてしまうのに、仲間に任せる。
自分の方が勝っていても、仲間が得意技を発揮できるケースを横取りしません。
もちろん、上司の立場から考えれば、「そんな悠長なことを」と思う人もいるでしょう。
「得意技がない奴もいるじゃないか」と憤るかもしれませんね。
いつもと違う場面でその人の能力を見極める。
例えば、宴会のときにやたら能力を発揮している人もいるでしょう。
結果を求めずにアイデアだけを出す会議を開けば、発想力に勝る(だがまとめる力のない)人材が見つかるかもしれません。そして、その発見された能力ならば、積極的に活用する。
これが『009』から学ぶ「チームで仕事をする」コツです。
ビートルズのポール・マッカートニーは、楽器ならほとんど弾けるそうです。
ボーカルもできて、作詞作曲もできます。
009のような彼ひとりいれば、バンド形式である必要ありません。
実際、ドラムのリンゴ・スターは、自分よりドラムの技術があるポールに腹を立て、
レコーディングスタジオから飛び出したことがあるそうです。
ポールはしかし、ドラムのポジションを奪うことをしなかったのです。
ビートルズのメンバーに徹したからこそ、あのバンドは偉大なバンドになったのです。
サザンオールスターズの桑田佳祐の場合もそうです。
彼はソロでもヒットを飛ばす。以前「KUWAATAABAND」を結成し、
サザンの必要性は極端に薄れた。
しかし桑田佳祐は、最初からの仲間、サザンに帰ってきました。
多少不自由でも、「チームでの仕事」を選んだのです。
サザンがいまだに色褪せないのは、このあたりに理由があるんでしょうね。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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