あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、元旦といっても基本的にはフツーの1日。もうすぐ生まれようとしている命に「お正月でみんなゆっくりしているだろうから、世俗へ出ていくのはもうちょっと待っておこう」なんて考えはないわけで、当然ながら1月1日生まれの方々いますよね。
元旦生まれ、日本で一番売れているマンガ『ONE PIECE』の著者、尾田栄一郎もその一人です。
1975年1月1日に熊本で生を受けた尾田さんは、油絵を趣味にしていた父親の影響で絵を描きはじめ、4歳にして漫画家になることを決意したといいます。
その理由は「大人になっても働かなくていいんだ!」。
とはいえ実際のところ、漫画家たちは〆切に追われてヒーヒー言いながら“仕事として”漫画を描いています。
そんな元旦生まれの尾田栄一郎さんの天才の秘密を探っていきます。
尾田栄一郎のプロフィール
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愛称:尾田っち
本名:尾田栄一郎
生年月日:1975年1月1日
出身地:熊本県熊本市
最終学歴:九州東海大学(中退)
所属事務所:なし
基本的な精神は4歳のころから不変であり、『ONE PIECE』の主人公・ルフィに、そのまま投影されているのではないでしょうか?
元旦生まれの天才 尾田栄一郎
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連載を始めたのは22歳だった
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『ONE PIECE』の抜群の面白さは、連載開始当初から存分に発揮されていました。
作品によっては、連載を続けるうちにだんだん面白くなっていいくパターンもありますが、尾田さんは最初からクオリティが高かったようです。
『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートしたのは、1997年のこと。1975年生まれの尾田さんは、当時22歳だったことになります。
22歳という若さで末長く評価され続ける漫画を描いていたとなると、やはり天才と言えます。
編集者からのアイディアを拒否
漫画を描き続ける際、編集者と協力しながら作るという話は、聞いたことがあるのではないでしょうか。
漫画家と一緒に設定やストーリーを練り、どうすればより良い作品になるか考えることは、編集者の大事な仕事です。
ところが、尾田さんの場合は編集者からアイディアを出してもらうことはないようです。
インタビューでは、「全部自分で考えたという自信が欲しい」と語っていました。
編集者から欠点を探してもらう
尾田さんは、編集者からアイディアをもらわない代わりに、必ず作品の欠点を言ってもらうそうです。
ネームと呼ばれる下書きの段階で、「なんでもいいから言ってみて」と要求するのだとか。
誰かに欠点を言ってもらうことで改善点を見つけ出し、作品のクオリティを高めていますね。
場合によっては、編集者からダメ出しをされることには、不安や怖さを感じるはず。
それをあえて行う姿勢からは、まさにプロです。
ルフィー「『ONE PIECE』誕生
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ルフィは猛烈に好奇心が旺盛で、ワクワクする冒険が大好き。
究極の夢は「ひとつなぎの大秘宝=ワンピース」を見つけて海賊王になること。そのために仲間を集め、立ちはだかる敵を次々と倒していく。
10代後半という設定ではあるが、尾田さんのなかでは無邪気な“理想の子ども”。
無邪気な子供だから、興味のない仕事で対価を得るなんて考えは微塵も存在しない。
礼儀も知らなければ常識も知らない。
こうしたルフィの立ち振る舞いに感情移入できずに脱落してしまう人もいます。
たしかにルフィは傍若無人な面があるが、一方でなによりも仲間を大切にするという強い信念を持っています。
尾田さんは、スタジオジブリ社長・鈴木敏夫との対談で、『ONE PIECE』は『七人の侍』をイメージして作られたと明言しています。
また、同対談では清水次郎長を主人公とする『次郎長三国志』が源流にあることも語っています。
『ONE PIECE』一話
第1話をひもといてみましょう。
山賊たちが赤髪のシャンクス(ルフィの憧れる海賊)を小馬鹿にした会話をしているのを耳にしたルフィは、ケンカをふっかけ、逆に袋叩きにされてしまいます。そこへ現れたシャンクス一行。
酒をぶっかけられても怒らなかったシャンクスだが「友達を傷つけるヤツは許さない!」と激しく憤る。
旅を続ける渡世人(やくざ)だが義理人情にとても厚い親分=清水次郎長が、そのままシャンクスに投影されているのだ。この気質をルフィは受けつぐことになります。
ひとり、またひとりと心強い仲間を加えていき、旅先で困っている人たちを救っていく序盤のストーリーは『七人の侍』からのインスパイア。
『次郎長三国志』も旅を続ける次郎長の男っぷりに惚れた男たちが仲間に加わっていくパターンであり、この2作から多大な影響を受けていることがわかります。
物語の基本軸は「義理人情に熱い親分」と「個性豊かな仲間たち」の強固な信頼関係であり、海賊王、秘宝、悪魔の実といった要素はあくまでオプションにすぎないのです。
まとめ
てなわけで記念すべき年明け最初の「きょうのマンガ」はド定番の『ONE PIECE』。
つまらない正月のテレビを消して『ONE PIECE』を手にとってみてはいかがだろうか?
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