チャンスを掴む。簡単に言葉にできるが、
一体何がチャンスなのか判断する、
そして,これがチャンスだと信じて即座に行動するのは
なかなか難しい。
なぜならチャンスだと思っているものが大きなリスクかもしれないという可能性も
少なからず考えてしまうからだ。
しかし常にチャンスを探し続け、これがチャンスだと感じるとすぐさま行動に移す一人の男がいた。
マクドナルドを世界中に広めた男、レイ・クロック。
今のマクドナルドの繁栄はチャンスを掴もうとする彼のたった一言から始まった。
レイはマクドナルドに携わる前にマルチミキサーを販売していた。
さらにその前にはある会社の営業マンとして17年間ペーパーカップを
売っていた。
レイは最終的に営業成績トップになり、新たな目標を模索し
見つけたのがマルチミキサーだった。
マルチミキサーにチャンスを見出したレイは会社を辞めることにし、独立して生計を立てることを決意する。
レイは自伝で当時をこう告白している。
安定した、収入の良い仕事を辞めて独立するのは、リスクの大きい決断だった。
妻はショックを受け、その事実をなかなか受け入れようとせず、しばらくは
いさかいが絶えなかった。
しかし、次第に事業が軌道に乗り始める。
レイの営業活動も全国各地にわたっていた。
そんな時も彼は常にビジネスチャンスを逃さないように注意を払っていたという。
マクドナルド兄弟との出会いがチャンスを招く
ある日、ある店で使っているのと同じマルチミキサーが欲しいと
いった内容の注文が全米から殺到する。
注文者は決まってこう言ったそうだ。
「カリフォルニアのサンバーナーディノでマクドナルド兄弟が使っているのと同じマルチミキサーを一台売ってくれよ。」
マクドナルド兄弟とは一体?
と、レイはマクドナルド兄弟に興味を持ち、彼らに会いに行く。
そこでレイは、
美味しいハンバーガーやフライドポテトを低価格で提供する、
ゴミひとつ落ちていない店内外、
スタッフの清潔さ、
同じ品質を保つためマニュアル化されたオペレーション、
など、マクドナルド兄弟のレストランが行なっている数多くのことに感動する。
そして常にビジネスチャンスを探しているレイは突然ひらめく。
この素晴らしい店舗を国中の主要道路に展開させよう。
そしてその店舗に自分のマルチミキサーを置いてもらおう、と。
この時、レイはまだ自分が販売しているマルチミキサーのことを
考えていた。
チャンスをつかむために
レイはマクドナルド兄弟に熱意を持って伝えた。
「私は今までマルチミキサーを扱う、数多くのレストランやドライブインスタイルの飲食店を見て来ましたが、ここほど将来性のある店はありません。
どうでしょう?私と組んでチェーン展開してみませんか。我々にとって、これは金鉱を掘るのと同じ事ですよ。全ての店に、私のマルチミキサーを置いてもらいたんです。
どう思います?」
しかしマクドナルド兄弟は
今の生活に十分満足している、
これ以上何を望むんだ?
とレイの期待とは真逆の言葉を返した。
それはレイに言葉を失わせるには十分なものだった。
しかしこのチャンスをあきらめきれないレイは、
人を雇えば働かなくても収入が得られると彼らに説明する。
だが兄弟は反対する。
「それは、多くの問題を背負い込むことになる。
誰が我々のためにそんな仕事を引き受けてくれる?」
その言葉を聞いてレイに強い思いがこみ上げ、
マクドナルド兄弟に強く言った。
「では、私がやりましょう!!」
この言葉から世界中の人々に愛されるマクドナルドの第一歩が始まった。
レイ・クロック、52歳の時である。
レイがマクドナルド兄弟との出会いがない、
または、レイが「検討する」や「私が探してくる」といった
返事をしていたら今のマクドナルドはないかもしれない。
いつもチャンスを探し続け、
チャンスだと感じたらすぐにその目的を行動に変えるパワー。
さらに52歳にして新しいことにチャレンジするその精神力。
私もそのパワーと精神を見習わなければならないなと感じた話である。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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