牛丼の「吉野家」って、何回も経営の危機を乗り越えてきたのですが、誰が現在の「吉野家」を復活させたの？吉野家の優位性は？
こういった疑問に答えます。
牛丼 一筋120年ミスター牛丼と呼ばれた吉野家会長はアルバイトから成り上がり
現在は完全復活した吉野家ですが、創業120年のなかでは何回も困難を経験。約120億円の負債を抱えての倒産、BSE問題による2年半の牛丼販売休止、すき家、松屋など他の牛丼チェーンとの競争による価格破壊など、そのことごとくを乗り越えてきた吉野家は何が違うのか？
今回の記事は、70年代から吉野家とともに歩み続けてきた「ミスター牛丼」こと吉野家ホールディングス会長・安部修仁さんのさまざまな困難や逆境を乗り越えてきたお話をまとめました。
■この記事を読んでわかること
・吉野家の「はやい」は日本最速１５秒
・吉野家の牛丼の基本は「うまい」
・吉野家の再現性
安部修仁さんプロフィール
1949年、福岡県生まれ。高校卒業後、プロのミュージシャンを目指して上京。
バンド活動の傍ら、吉野家のアルバイトとしてキャリアをスタートさせる。
その後、音楽の道を諦め、1972年に正社員として吉野家に入社。
1980年、倒産からの奇跡の再建を主導し、1992年に42歳の若さで社長に就任。
強いリーダーシップで元祖牛丼店「吉野家」の灯りを守り続け、2000年には東証一部上場を果たす。
2014年5月に吉野家ホールディングスの代表取締役を退任。
現在は、会長として次世代に自身の経験を伝えるため精力的に活動。
吉野家の代名詞といえば、「うまい、やすい、はやい」、このうち「はやい」は、築地市場にあった築地店というニッチなドマーケットのなかで生まれました。
築地市場は、非常に忙しい場所なので、この中で働く人たちが最も喜ばれるサービスは、店に入ったらすぐ料理が出てくる“サービス”です。
吉野家の初代社長の松田瑞穂さんは、いろいろなサービスがあるなか、優先性の高い「はやい」に特化した仕組みづくりを行いました。
その結果、築地店では、牛丼提供まで15秒を実現。おそらく世界最速でしょう。
日本最速１５秒のレシピ
この「はやい」を実現するために開発したものとして、
1. チームフォーメーション
2. 47個の穴の開いた「おたま」
3. スタッフのスキル
4.顧客の誰が何を注文するのか覚えておく
注文してから15秒で牛丼を提供する仕組み作りです。
牛丼の味は、当然ながら「うまい」ことは大前提、加えて、毎日食べても飽きない、毎日食べたくなるものである必要と考えました。
そこで吉野家は、食材の一つひとつにこだわったのはもちろん、大きな鍋でスライスした牛肉と玉ネギを煮込み、そのときに出てくる肉汁、玉ネギの甘み、秘伝のタレが混ざり合ってできる独特の味を試行錯誤しました。
「うまい」の秘密。
吉野家の初代社長の松田瑞穂さんはよく旅に出かけワイナリー巡回をしていました。それは牛丼に秘伝のタレに合う白ワインを探しに行っていました。このような地道な努力により、社内でも限られた人しかレシピを知らない、門外不出の味が生まれました。
「はやい」「うまい」という、吉野家独自の価値を構築し、チェーン化を進めていくなかで、特に重要なのは再現性です。
お客さんが吉野家を利用するのは、基本の「はやい」「うまい」、色々な場所の吉野家で食べた牛丼の味、素早い提供といった体験のから、吉野家を選びます。
つまり、吉野家に行くということは、常に同じ「うまさ」、同じ「はやさ」のサービスを期待しています。その期待を裏切らないことが吉野家の使命のひとつです。
また、継続性させるためには、吉野家の全スタッフが自らの役割を理解し、達成するための組織が重要です。そのためには、「再現性」を実現するマニュアルが必要となります。
ただし、世の中やニーズはどんどん変化してますので、市況によって修正も必要。しかし新しいやり方が出来上がるまで待つことをしないと、お客様の期待に応えられなくなりますのマニュアル化した後で修正していき再現性を高めていくのです。
吉野家マニュアル
吉野家ホールディングス会長・安部修仁さん、マニュアルについてこのように語っています。
マニュアルはオーケストラの楽譜に似ていると僕は思っています。大勢の奏者が一つになって音楽を奏でるには、楽譜というルールに沿って演奏しないといけません。その上で、各奏者の個性やテクニックが際立っているからこそ、素晴らしい音楽になる。マニュアルとはそういうものだと思っています。
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と多数と好評でしたよ♪
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まとめ
幸運を掴む人とは、困難を切り拓く人
成功者たちは、一様に「自分は運が良かった」と言います。例えば、選択の岐路に立ったとき、自分が下した選択が今日につながっている、幸運だったと。
確かにそうなのですが、そういう人は、別の選択をしても困難を切り開き、別の道をたどったとしても成功しているはずです。
幸運を掴む人とは、どんな状況でも、それをどう乗り越え、切り開いていくことができる人です。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
ココイチの創業者の生い立ちは壮絶すぎる、宗次徳二さんは孤児育ち
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